新焼却炉の機種に溶融炉はNO!

2014年7月11日 23時43分 | カテゴリー: 活動報告

 今年度、2019年稼働予定の新焼却炉の事業者選定が行われます。3市(座間・海老名・綾瀬)で構成する高座清掃施設組合議会の今年度予算で、焼却炉を含む施設整備に199億3200万円、稼働後20年間の管理運営費245億7648万円の債務計画が採択されました。

 7月末頃出される入札公告に向けて、施設整備検討・技術検討・事業者選定の各委員会の審議が大詰めとなっています。これらの委員会は現段階では非公開のため、市民が審議状況を知る事はできません。

 昨年8月策定の施設整備基本計画には、焼却方式のストーカ炉と溶融方式の流動床式ガス化溶融炉・シャフト式ガス化溶融炉の3機種が挙げられ、これら全ての機種が入札の対象となります。ガス化溶融炉は、ごみを焼却するというのではなく、高温で溶かす『溶融』であり、事務机から自転車なども溶かしてしまいます。残渣がスラグとして路盤材に活用できるとはいえ、焼却灰より減容される点で最終処分場の延命に優位性があるとされますが、溶融方式は、なによりも市民の発生抑制の意欲を削ぐもので、減量化・資源化を進めるものにはなり得ないと考えます。

 何より問題なのは、導入が進んだ2000年前後に爆発事故や多くのトラブル発生したことです。ガス化溶融炉は約1500度という高温のため、窒素酸化物やニトロアレンのような有害物質がダイオキシンに入れ替わって生成されます。ひとたび爆発、火災事故が起これば、破れたバグフィルターから有害物質が大気中に大量放出されます。また、ダイオキシン対策のバクフィルターはガラス繊維で出来ており、高温では穴が開くので排ガスを200度前後に冷す必要があり、その過程でダイオキシンは再合成されてしまいます。ダイオキシンの90%は飛灰に入るため、バグフィルターが破損すれば同じく大気中に出てしまう可能性があります。

 ここ数年の他市の施設整備計画書において、ガス化溶融炉は、灰を溶かすため1300度以上のエネルギー消費をし、地球温暖化対策・省エネルギー化に逆行する。 ②防災性や特殊作業性など施設維持コストが足かせになる。 ③運営を直営方式とする場合、運転管理の高度さや自前によるスラグの有効利用の長期的かつ安定的な利用先の確保は容易でない。等の理由から溶融方式は望ましくないとの見解を示しています。

 現在、焼却方式のストーカ炉が433施設、二つの方式のガス化溶融炉は84施設あり、県内で稼働している溶融炉は相模原市のみとなっています。全国的にも溶融炉方式を採用するところが少ないのは、ガス化溶融炉の危険性やリスクの高さが要因と考えます。

 以上のことから、高い建設費・運営費、エネルギーの消費増に伴うCO2の発生、溶融スラグの管理コストなど、課題が多い溶融炉を選択すべきではないと考えます。3市からなる市民団体は、「ガス化溶融炉を選択しないことを求める」要望書を施設整備検討委員会に提出しました。今後も引き続き新炉建設に関わる施設整備を注視していきます。