経産省電力システム改革案にパブコメを出そう!

2016年12月25日 20時15分 | カテゴリー: 活動報告

経産省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会では、福島第一原発事故の新たな費用負担案とそれに伴う電力改革の見直し案「電力システム改革貫徹のための政策小委員会 中間とりまとめ」をまとめ、現在1月17日まで意見公募中です。神奈川ネットワーク運動のエネルギープロジェクトでは、ステッカーを使っての新電力への切り替え促進と、今回の意見公募への提出を呼び掛けています。

 今回の改革案では、更なる競争活性化等にむけた市場・ルールの整備として、ベースロード電源市場や非化石価値取引市場等の創設を挙げています。ベースロード電源市場の創設は、卸電力市場が2%にとどまることから新電力にもベースロード電源への参入を増やすためとしていますが、原発事故の賠償を新電力にも負わせるものです。また、非化石価値取引市場の創設は、選択肢を拡大し、固定価格買い取り制度による国民の負担軽減のためとしています。しかし、高度化法(エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律)により、非化石電源比率を2030年度に44%以上にするとしていることから、現状の再生エネルギー政策のままでは、原子力の比率を上げることが必至となります。

財務会計面では、広く負担を求める措置として、事故前の賠償の備え分において、税よりも公平性が高いとして総括原価方式の料金規制が残る送配電部門の料金(託送料金)で行うとしています。さらに、「原発依存度低減というエネルギー政策の基本方針に沿って措置された」廃炉会計制度は、「発電、送配電、小売りと別れた自由化の中では例外的措置」とはしながらも、着実な費用回収のしくみとして託送料金を利用することが妥当としています。原発とは無関係な新電力にも廃炉費用を負わせるということです。留意事項には、「託送料金による回収は、結果として原子力事業者に対し総体的な負担の減少をもたらす」と記しているように、追加負担の10.5兆円は託送料金として国民が負担することになります。

立命館大学教授原子力市民委員座長代理の大島堅一氏は、一般廃炉費用、事故炉廃炉費用、損害賠償費用(賠償と除染を分ける)を区別して、それぞれがわかる会計制度にすべき、福島原発事故については新たに税として徴収すべきと指摘しています。そして託送料金では国の関与がないため情報公開がされない、この提案が制度化されれば、あらゆる追加的費用が託送料金から回収されることになり、今回の案は過去分の原発事故コストを加えると高コストとなる原子力救済・延命策であるとしています。

これ以上の原発の使用をストップするために、是非意見公募を提出しましょう。