厚労省に聞き取り 生活困窮者自立支援 就労訓練事業と就労準備支援事業の一体化は?

2017年4月17日 15時00分 | カテゴリー: 活動報告

4月14日、衆議院第2議員会館にて、厚労省担当者に、3月にまとまった「生活困窮者自立支援のあり方に関する論点整理」についてW.co協会他の方々と聞き取りを行いました。

生活困窮者自立支援法施行2年が経過し次の法改正を見据え、昨年10月から今年3月まで生活困窮者自立支援のあり方等に関する論点整理のための検討会(座長宮本太郎中央大学教授)が7回行われました。厚労省の佐藤さんから検討会で出された課題とそれに対する主な論点について説明がされ、質疑応答を行いました。

複合的な課題を抱え、相談が難しい人、支援につながりにくい人への支援が必要と出された論点に対し、地域づくりが難しいので具体例が出されたかとの質問がされました。佐藤さんからは、厚労省は昨年9月の新たな福祉ビジョン、地域共生社会を受けて地域力強化のため、「地域における住民主体の課題解決力強化・相談体制の在り方に検討会」を開催し12月に中間とりまとめを作成、社会福祉法の改正を盛り込み、「我が事・丸ごと」の地域づくりを推進する体制づくりを市町村の努力義務としてとして位置付けていくとのことでした。座間市を振り返り認識したのは、これまでの地域福祉計画、その改定をもいかに軽んじてきたかということです。15年も前に計画策定が課された地域福祉計画を、地域の実情をきちんと調査し、地域の市民とともに実効性のある計画づくりを行い、着実に実行・検証してきていれば、こうした体制が少しでも取れてきたのではないかと考えます。地域のもの・人を引っ張り出すのが地域福祉計画ではなかったかとの質問に、上位計画として、任意から努力義務計画として促していくとのことでした。

また、認定就労訓練事業、就労準備事業について様々な意見交換がされました。受け皿となる企業が増えないことについてどのような議論があったかとの質問には、検討会では経済的支援だけでなく技術的支援の必要性が指摘されている、厚労省としても企業支援の在り方を勉強していくべき考えているとのこと、また株式会社には保険がないことは検討していくとのことでした。横浜市の事例を挙げ、多くは非雇用型から始めることから株式会社は利用者にとってはハードルが高く、法人格がなくても認可となれば受け入れ先はかなり増えるとの提案には、勉強させてもらうとのことでした。就労準備と就労訓練を共にやっているが制度上一本化はできないのか?に対しては、対象者を限定して公費を支援するという立て付けなので難しい、議論にはなかったとのことでした。また、横浜には就労訓練事業支援センターがあるが、そうした中間組織を広域で設置する方向はあるのか?に対しては都道府県の中で支援していくとのことでした。

一方で、2年を経過しての実施状況、また、決算を含めて執行状況についても把握していない、これから調査していくとのことでした。昨年同様の400億円の予算は確保したとの説明でしたが、これでは論点整理の内容について厚労省としての分析はできないのではないかと思いました。

新年度から就労準備事業に取り掛かる座間市においては、横浜市の事例を踏まえ、就労準備と就労訓練を連携して取り組むのが有効ではないかととらえていますが、現在その方向はないことを知りました。また、市内のNPO、社会福祉法人はもとより、地域の中小企業事業所の受け入れ先もつくっていくために必要と考える、受け入れ先への経済的・技術的支援、保険の支援の整備は検討課題に挙がっています。また、受け入れ先の拡大には市担当課、就労準備事業受託事業者だけで可能なのか、横浜のような中間組織が必要なのか、検討していきたいと思います。

今回「生活困窮者自立支援のあり方等に関する論点整理」が取りまとめられましたが、今後、社会保障審議会に部会を設置し、この論点整理を踏まえた生活困窮者自立支援法の見直しについて検討していくとのことです。部会の内容を注視しながら声を上げていきます。