市民のための公文書管理を行政がすすめたくない訳は?

2017年9月16日 08時32分 | カテゴリー: 活動報告

9月15日第60回日弁連人権擁護大会プレシンポジウム(神奈川)「情報公開と公文書管理」に参加しました。まず、森田明氏から、県内情報公開審査会から見た公文書管理の問題点について報告があり、東洋大学法学部法律学科教授の早川和宏氏による「公文書管理制度のあり方~公文書管理法を超えて~」の講演がありました。

県内では唯一ですがお隣の相模原市では、公文書の管理について条例を持ち指針も定めています。一方、座間市では多くの自治体同様、公文書管理条例はなく、文書管理規定で定めています。しかも①文書の作成義務が規定されていない ②作成文書、その保存期間は各課にゆだねられている 等の問題があります。豊洲市場の文書管理が問題となるなか、今年3月議会において一般質問しました。答弁では、条例の必要性は全く考えておらず、課ごとのルールによる現状のやり方で問題はないとしています。その理由が、今回の講演を聞いてわかりました。

この公文書管理法の前に制定された、「情報公開法」では、それに先駆けて情報公開条例を作っていた自治体が25%もあり、法制定により65%の自治体で条例制定がされているのに対し、公文書管理法以前に条例制定していたのは3自治体のみ、法制定後も20もないとのことです。これは、行政にとって情報公開請求の仕事は新しい仕事であり、国の制度に合わせられるものだったのに対し、公文書管理は法制定以前からやっていた仕事で、それぞれのやり方があり現場の状況と合わないという問題があることでした。また、情報公開は有権者に訴えられることもあり議員受けもよいものだったが、公文書管理法は国民への義務ではなく、行政への義務を課するものなので行政はやりたくない、また、法律では自治体の執行は努力義務となっているということも知りました。

公文書の管理について、座間市と同様多くの自治体(89.7%)が定めているルールは規則や規程や要綱などです。これは役所の内部ルールであり、市民のためではないです。座間市行政もそれでよいという考え方でした。公文書は市民私たちのものであり、「私たちの″同意”のもとで作り、残し、捨てることが必要、それが条例化」という早川氏の主張には、大いに納得しました。時ととらえて、公文書管理条例の必要性について提案していきたいと思います。