生産緑地法改正をうけて都市農地を生かしたまちづくりを

2018年3月11日 22時15分 | カテゴリー: 活動報告

昨年4月に生産緑地法が改正されたことにより、指定条件となる面積要件の緩和の条例化を実施した自治体が数多くあることを知りました。これまで1団で500㎡以上の区域としてきたのを、条例で300㎡まで引き下げが可能になったのです。また、運用として、隣接地に複数の農地がある場合、一段の農地と見なして指定が可能となりました。すでに条例化したのは、1月末の国交省の調査では、全国で25自治体、うち東京は21あり、世田谷区・練馬区・杉並区など区部の6区や、日野市・武蔵野市・三鷹市・町田市・国分寺市等、3多摩地域の自治体が15も行っています。3月までにさらに22の自治体が予定しているとのことです。

「生産緑地制度」は、市における農地等の適正な保全を図ることで、良好な都市環境の形成に資することを目的とした生産緑地法が1991年に改正され制度化されました。3大都市圏の特定市において、30年以上営農継続の意志のある場合、自治体が指定した農地は固定資産税が農地並みになり、相続税の納税猶予が受けられることとなったのです。

生産緑地ではない宅地化農地はこの30年間で3万haから1万3千haと、半減以上に減っています。一方、生産緑地は1万5千haから1万3,500haと1割減でとどまっており、保全の効果が高かったといえます。
2013年3月に改定された座間市緑の基本計画では、市街化区域の農地面積41.5haうち生産緑地に指定されているのが、半分強の23.7ha(市街化地域の3.3%の面積))とあり、農政課のデータでは、現在163ヵ所、21.3haです。うち7割弱の110ヵ所は当初から指定されたものとのことで、その30年目となるのが2020年です。その際、自治体への買い取り申し出が多く出て、自治体が買い取らない多くの農地が宅地に転用されるとの危惧がされています。

そうしたの中で、昨年生産緑地法がまた改正されました。これは2015年に制定された、多様な機能を果たしている都市における農地の有効な活用と適正な保全を図ることを基本理念とした「都市農業振興基本法」に沿ったものです。その基本計画において都市農地を「宅地化すべきもの」から、「都市にあるべきもの」と明確に位置づけたことを受け、農地が維持すること促す改正となっています。2015年の東京都の都市農業実態調査、生産緑地の利用に関する意向調査結果報告書」によれば、生産緑地の継続意向が34%占めている一方、53%がわからないとしています。今回の改正で10年延期ができる特定生産緑地指定制度が創設されました。半分強がわからないとする中では、30年目の選択を迎えるにあたって、市として都市農地の保全の方針をしっかりと示し、面積緩和の条例化とともに支援策を打ち出していくことが、10年延期の選択につながると考えます。

座間市の市街化区域の農地は、市街化調整区域の農地を含めた市全体の農地の2割も占めています。宅地化が進む座間市ですが、この市域の中での2割というのは、農地の運営如何でより多くの市民が農地の多面的価値を享受できる環境にあり、都市農地への市民の理解が高まると考えます。国立市では、都市農地の拡大も計画に入っている農業振興計画を策定しており、都市と農業が共生するまちづくりを進めています。「つくる」「うる」「たべる」に市民が関わっていくことができる環境をつくって、市民とともに農業を育んでいこうと、農業体験や学習の場を持っています。また、練馬区では、採算が取れる手法として農業体験農園を行っています。20年も前から行われている練馬区の体験農園は、区が施設整備費・管理運営費の助成と募集の援助をしています。そして、農業者は、例えば月に1回程度講習会を開催し、定植から栽培管理、収穫の方法などを指導 、また、講習会のほかには、農園の見回りや入園者管理としてフォロー、農薬散布、 耕うんや種苗の準備などを行います。1998年4月に第1号の「緑と農の体験塾」が誕生して以来、現在17園が開設されています。

3月2日の一般質問では、生産緑地の面積緩和の条例化、今後の都市農地の方向性、体験農園の取り組みについて問いました。条例化については検討の方向でしたが、都市農地の維持にむけての具体策は持ち合わせていませんでした。これから農業者へのアンケートを行っているとのこと、神奈川ネットワーク運動座間市民ネットでも農業者へ働きかけてい行きたいと思います。