目の前の子どもに必要な支援を各機関の連携で!

2018年8月13日 11時16分 | カテゴリー: 活動報告

8月6日、新しい生き方・働き方研究会による学習会「学校をプラットホームにした包括的な若者支援―多様な困難を有する高校生のキャリア支援を通して考える―」に参加しました。講師は元県立田奈高校教員で、一般財団法人神奈川県高等学校教育会館教育研究所特別研究員・東洋大学非常勤講師の金澤信之さん。支援重点校である田奈高校で10年、目の前の生徒に何か必要かと実践して解決してきたとのことでした。

 

現在の高校教育の課題として、今年度から私立高校の平均授業料の実質無償化(年収590万円未満世帯)となり、私立と公立の競争という新自由主義が教育にも及んでいくこと、また、2015年の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正で教育が首長の判断下となったことをあげられました。県では教育の費用を抑制する方向に進んでいて、義務的経費の多い公立高校を減らし、私立への助成を増やす方が教育費用は減少すると考えているとのことでした。2013年の県調査会で既に公立の役割を、経済的な理由による就学困難や学習に課題あり、支援の必要な障がいの生徒を受け入れることを強化するとしているとのことです。

 

高校受験での学区が撤廃され序列化がされたことから、課題がある生徒が支援重点校に集まってくるようになったと言います。田奈高校では2014年の「子どもの貧困対策に関する大綱」で位置付けられた〝学校を子どもの貧困対策のプラットホームに”を実践してきています。在学時は勿論卒業後も中退しても、教育と福祉と労働と医療の連携で支援するしくみをつくってきています。これらは様々なつなげる先をつくり教員がコーディネートしてきたことによります。年々増える高校中退者や高卒者の離職の問題に対しても、田奈高校の「ピッカリカフェ」のような校内居場所の取り組みは歯止めをかけるものになるといえます。

 

市町村の多くでは中学卒業後の困難を抱える若者の把握ができていないのではないでしょうか。座間市においては青少年課の青少年相談室が担当ですが、相談に来た方への対応に限られています。今年度の県子ども・若者支援連携相模原・県央ブロック会議への出席はその青少年相談室の職員1人だけです。座間市でアウトリーチの方向性をもっているのは、初年度2015年から取り組んでいる生活援護課が担当する生活困窮者自立支援任意事業の学習支援事業です。生活保護家庭が中心ですが、不登校児の家庭をまるごと支援し、高校生・中途退学者に対する就労支援も含めてしています。今年度からは、文字通りの居場所・学習支援を社協のコーディネートで、地域の学習支援ボランティアや市民とつくっていく方向です。今年度要保護・準要保護人数を小学校740人(10.7%)中学校427人(16.1%)とみて予算化していますが、困難を抱えた子どもへの教育部署の関与が弱いように感じます。たくさんの情報を持つ教育の積極的な連携が重要と考えます。教育の連携強化を要望するとともに、地域の市民として困難を抱える子ども・若者の支援をしていきたいと思います。