人と地域を〝つなぐ″居住支援

 12月14日市と県居住者支援協議会共催による生活困窮者自立支援事業、地域ネットワーク研修事業(兼 神奈川県居住支援協議会市町村協議会設立準備会議意見交換会)「人と地域をつなぐ居住支援」に参加しました。

 基調講演に、NPO法人抱樸理事長の奥田知志さんによる「生活困窮者の自立支援と居住支援」、抱樸とともに活動している不動産賃貸領域における保証サービスの株式会社オリコファレントインシェアの業務企画室支援課 遠藤恵理子さんによる「居住支援に求められる連携」、座間市生活援護課とNPO法人ワンエイドによる「座間市における居住支援に係る取り組み」の報告の後、グループ討議を行いました。

  今年6月の生活困窮者自立支援法の改正では、創設された基本理念に、「地域社会からの孤立」が困窮の背景として加わり、地域の困窮者支援を行う関係機関との連携が明記されましたが、奥田さんは冒頭にこれに触れ、伴走型支援の重要性を力説されました。法改正により、生活困窮者の定義に「地域からの孤立」が入ったことで、これまでの様々な制度は対象者を限定(しかも縦割りに限定)するものだったが、これにより断る理由をつぶして断らない支援となったこと、一方で、断らないと、これまでの問題解決型支援では支援者はバーンアウトしてしてしまう、だからこそ、対峙するのではない、つながるのが目的である伴走型支援が必要であると話されました。再び離職となっても、再びアルコール依存になってもつながれていれば、次につなげられる、ガードレールをはめて落とさないようにするというのではなく、落ちても死なないセイフティーネットをつくること、失敗する権利を奪うことではない、との話には支援のあり方を考えされられました。

住宅確保要配慮者の居住支援を行う居住支援法人である抱樸が実践している居住支援には、相談事業、物件確保事業(市に空き家バンクあり)、債務保証事業、入居支援・マッチング事業、生活支援事業、地域共生連携事業、看取り・葬儀支援事業があります。居住法人制度にはない、総合的相談窓口や物件確保事業、共生地域連携事業、看取り・葬儀支援事業は、これまで地域のなかで当事者支援をしてきた活動ならではのメニューです。地域共生社会の最大のメニューは葬儀とのことでした。入居拒否はお葬式を出す人がいないということだそうで、抱樸では共生地域連携事業として、互助会をつくり、お楽しみの行事やサロン・カラオケ、見守り活動、そして看取りと葬儀もしています。この事業がないと居住支援は難しいと言います。
また、物件確保については、不動産業者(北九州40社・福岡10社)との連携があり情報が瞬次に入り困らないとのことでした。債務保証事業については生活支援つきの債務保証制度をとり、この保証人バンク利用者の生活継続率は98%で、見守りが付くと生活を失う人は少ないとのことでした。この生活支援つき家賃保証の月2回の安否確認コールを株式会社オリコファレントインシェアが担っています。奥田さんによれば、居住支援の最も重要なのは生活の見守りとのことでした。これを、保証会社のサービスと地域の見守り支援でしくみをつくっていることを知りました。

株式会社オリコファレントインシェアの業務企画室支援課 遠藤恵理子さんからは、家賃滞納の人は一定量いるが、奥田さんが言う対峙ではなく伴走型で考えることで家賃回収につながること、生活困窮者自立支援制度を学び、業務上生活困窮者の発見に関与できる可能性が大きいと、行政窓口を伝えることなど実践していること、また様々な機関との連携が必要であること、県での居住支援協議会では大きすぎる等の話がありました。

 

 

 
最後の県居住支援協議会事務局の挨拶では、居住支援協議会の設置について、県内では横浜市、川崎市で設立し、一般市でも立ち上げの動きがあり、各自治体の立ち上げを呼び掛けているとありました。昨年10月の改正住宅セイフティーネット法の施行をとらえ、昨年12月議会において、住宅確保要配慮者への有効な支援ができ国の補助も受けられる居住支援協議会の設置を提案しました。市内には、県の居住支援協議会メンバーのNPO法人ワンエイドの活動があることから、座間市での設置の可能性を追っていきたいと思います。