香害の元凶イソシアネートとプラスティックの有害物質ビスフェノールAの曝露

 7月28日ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議主催の講演会「子どもの免疫を脅かす有害化学物質イソシアネートとビスフェノールA」に参加しました。子ども5人と妻も全員アレルギーという、かくたこども&アレルギークリニックの角田和彦氏は、「香害被害 イソシアネートの抗体が増えている」と題して、香害の原因でもある皮膚や粘膜障害、呼吸器障害、神経障害、発がん性のあるイソシアネートが、基準値を超えて生活環境のなかに発生していること、そしていかに曝露されているか、陽性者=抗体が増えていることを、様々あるイソシアネートの中のトルエンジイソシアネートの測定数値や調査から示しました。角田さんは、抗体=アレルギー反応は体を守るために必要な防衛手段であると、必要なのはアレルギー症状を止めるのではなくアレルギーを引き起こす毒を無くすことだと力説されました。重要な認識です。

 イソシアネートがウレタン樹脂の原料であり、道路舗装や外装塗装、消臭剤等のスプレー剤、繊維の防水・形状記憶・起毛(98%綿素材に2%のポリウレタンが入り伸びる生地となっているもの等)、壁紙、接着剤など身の回りの様々なものに使われており、ポリウレタンは弱く分解すると毒性のあるイソシアネートが揮発します。ポリウレタンの入った洋服が傷んでくるとイソシアネートを空気中にまき散らしているのです。2019年1月からの抗体のルーチン検査では、化学物質(樹脂)取り扱い作業者(2%)よりも高い数値(10.9%)が出ている調査が示されました。カナダでは使われていないというこの「トルエンジイソシアネート(=TDI)」は遅くとも2020年に毒物劇物指定されるとのことです。

続いて、国立環境研究所環境リスク・健康研究センター病態分子解析研究所室長の小池英子氏より、「ビスフェノールAの免疫かく乱作用」の講演がありました。ビスフェノールA(=BPA)は 内分泌かく乱物質であり、生殖、中枢神経、代謝・内分泌、免疫系への影響が指摘されている化学物質です。食器や哺乳瓶などは代替物質に代わっているそうですが、ポリカーボネイト(=PC)樹脂やエポキシ樹脂の原料として多用されていることを知りました。PC樹脂として電気機器、自動車・機械部品、食品容器等、エポキシ樹脂として缶内面コーティング、接着剤等、多くは食品への移行を介した経口曝露、吸入の経気道曝露、経皮曝露です。BPAの曝露によりアレルギー喘息や肺脾臓への影響をデータで示されました。特に疾患を持った人や子ども高齢者では影響が大きく低用量で悪影響を及ぼす可能性があると指摘がありました。

最後に環境ホルモン・ダイオキシン対策国民会議会長の中下さんから、日本は日常的に有害化学物質に暴露されているのに、成分が知らされておらずわからない、海外では法規制があるが日本は業界の自主規制となっている、法制度とならないと予算がつかない、制度を変えていこうとの熱い呼びかけがありました。

有害化学物質の影響の実態と国の規制の必要性を知らせていきます。