次期介護保険制度改定への意見書採択ならず

 現在2021年改定の介護保険制度について審議している社会保障審議会では、要介護1・2の訪問介護の生活援助と通所サービスを介護保険から外し、自治体の地域支援事業の介護予防・日常生活支援総合事業へ移行する方向が示されています。そして、審議会は11月に開かれ、内容が固まるとのことです。

 そこで、神奈川ネットワーク運動では、要介護1・2の要介護者が在宅で安心して暮らしていくためには、要介護1・2のサービスをこれまで通り介護保険給付で行うことが必要であると、署名活動を実施していますが、9月議会に議員提案で、「介護保険制度の保険給付から「要介護1・2」の訪問介護の生活援助と通所サービスを外さないことを求める意見書 」提出しました。

 座間市では介護保険利用者の7割が80歳以上であり、訪問介護・通所サービスの必要な在宅の介護保険利用者は8割を占めています。そして、要介護1・2の認定された利用者は4割を占め、介護保険利用の中心となっています(座間市介護保険事業状況報告(平成31年4月分))。
 訪問介護サービスにおいては、全国的にも要介護1利用の65%、要介護2の利用の57%が生活援助サービスになっている現状があり、通所の利用においては、要介護1と要介護2の利用者が67%を占めています。(厚労省「平成29年度 介護給付費等実態調査の概況」)高齢となり在宅で介護保険サービスを利用して暮らす利用者にとって、訪問による生活支援サービスや、外出が難しくなる中でのデイサービス(通所)は必要不可欠です。
 第6期の改定から、座間市では第7期の昨年度から、要支援1・2のサービスが地域支援事業へ移行となりましたが、十分な検証がなされていません。そんな中でのさらなるサービス削減の提案です。認知症が認定を受ける契機のトップとなっている(厚労省「平成28年国民生活基礎調査の概況」)「要介護1・2」の生活援助・通所サービスを介護保険給付から外すことによって、適切な介護が受けられず介護が重度化、さらに家族介護者の離職の増加につながる懸念が高まります。
 昨年度地域支援事業に移行した要支援1・2のサービスは、給付から外されても財源は給付サービスと同割合であり、従前サービスとして給付サービスと変わりなく実施されているととらえがちですが、予算以上に利用希望があっても実施は予算の範囲となるので利用出来る保証はありません。また、いつまで従前サービスが実施されるか見えないことからも、大手事業者が採算等から地域支援事業の介護予防日常生活支援事業から撤退した中で、サービス実施事業者の確保は不透明な状況にあります。

 9月30日の議会最終日の採決では、賛成8(共産党、ざま大志会、会派に属さない議員)、反対13(自民党いさま、公明党、ざま明進会)で、不採択となりました。多数派は利用者の視点ではなく、国に反対することはしないというスタンスです。市の予算や方向を決め、意見を国に出すことができる、市民の代表の議員が構成する議会は、私たち市民の生活を暮らしやすくする意見を提出する場とはなっていません。市民が直接声を上げていきましょう。