介護保険制度の改悪に利用者・介護者・サービス事業者・市民は声を上げよう!

 11月11日,神奈川ネットワーク運動も実行委員会メンバーとなっている「第4回介護の日フォーラム」に参加しました。第1部は日本ケアマネジメント学会理事・和歌山県立医科大学院非常勤講師の服部万里子さんによる講演「介護保険制度の改悪に利用者・介護者・サービス事業者・市民は声を上げよう」、第2部は利用者・家族からビデオレターと介護事業者によるパネルディスカッションでした。

 服部さんからは、次期第8期の介護保険制度改定において、要介護1・2の生活援助とデイサービスを給付サービスから市町村事業へ移行すること、ケアプラン作成の利用者負担化、保険者機能強化交付金による減額化も含めた成果指標導入と財源に調整交付金の活用、利用者負担の原則2割化、施設での補足給付の預貯金金額の引き下げと宅地・不動産をも要件に入れる等、保険費用削減のための利用者の負担増の提案がされていることが話されました。

 現状では、生活援助のサービスは要介護1の65%、要介護2の56%の利用サービスであり、デイサービス利用者では、要介護1・2の利用者が67%も占めているのに、市町村事業に移行してサービスの保障ができるのか、また、利用料は利用者の91%が1割負担であり、2割になるとは倍額負担になることからきついこと、家族の負担が増え介護離職が増え、虐待が増えるのではないか、また、ケアプランの自己負担化は介護者からのハラスメントが増えるのはないか等懸念が語られました。

 一方で、総量規制や公募制の対象となっていない訪問・通所介護等居宅サービスについても供給量を自治体がコントロールできる仕組みの検討や、ケアマネジャーに複数の事業所のサービス説明を義務化することにより加算をしない低額サービス事業者への移行を促すおそれがあることなど、自治体の権限を強め、介護費用を縮小していく案がつくられています。

第2部のビデオレターからは、要介護2でありながら、難病や既往症があるためサービス提供に留意が必要な方、外出が難しい方や昼間独居の方にはデイサービスが欠かせないことが語られました。介護殺人が起きる日本、保険料を払いながらこれ以上使えない制度をすすめていっては安心して暮らせる社会にはなりません。認定率全国平均18%の介護保険制度は、介護に関係してない多数の方には制度改定の問題が見えにくいと言えます。講演のテーマにあるように、介護保険制度の改悪に利用者・介護者・サービス事業者・市民は声を上げる必要があります。神奈川ネットでは今回の制度改悪をしないことを要望する署名活動を進めてきましたが、街頭活動やレポートの配布で、さらに多くの市民に、介護保険の改悪案を知らせていきます。