コロナ下の介護事業者支援策は利用者負担にしないで

 介護保険制度が開始して20年、従事者の基本の介護報酬は一向に増えません。一方で、処遇改善として、事業所の運営改善や利用者の重度化予防などのメニューで、加算方式の様々なしくみが出され続けています。しかし、その加算分については、利用者の負担(多くは1割負担)が求められるため、事業者は利用者の同意を得る必要があります。

 今回の新型コロナ感染症の件で、介護団体のアンケート(一般社団法人全国介護事業者連盟による1862事業所へのアンケート)等にも表れているように、ほとんどの通所介護事業所が影響を受け、40%までの減収でも半数を占めました。そうしたなかでの国の緊急支援策として、4月にはデイサービスに来れない利用者への電話や訪問でのサービス提供を可としましたが、6月には、デイサービス利用の時間区分によって回数が異なりますが、実際利用したよりも2区分上げた報酬として良いとしました。これについても、利用者負担が発生することから、ケアマネ・利用者の同意が必要となりました。ある事業所では、コロナで事業者は大変だからと、利用者の理解が得られたとのことでした。しかし、コロナの影響でも、介護保険制度の中での対応となることは同意しかねることです。

 介護事業所の継続性に関わる支援は現在介護保険を利用している利用者だけの問題ではなく、利用していない市民を含め全体の問題です。介護保険制度が維持できるよう、国が全体の財政から支援すべきです。